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西日本豪雨の木造仮設住宅を訪ねて①

February 28, 2019

 

 西日本豪雨の被災地の一つ、岡山県総社市の仮設住宅を2月26日に訪ねました。木造の仮設住宅です。正直、私は仮設住宅にはプレハブのイメージしかありませんでしたので驚きました。さらに驚いたのは、これが3.11の東日本大震災の時に7年間使われたものを再利用したというところです。皆さんはご存知でしたか? また実際に住んでいらっしゃる方の声も伺うことができましたので、ご報告いたします。

 

 私の友人が岡山で住宅の設計とインテリアコーディネーターをしています。彼女の家は幸い無事だったようですが、過去にお引き渡しした多くのお客様の家が被災したそうです。災害の直後、私たち友人が「何が必要?すぐに送るよ!」と、現地ではすでに入手困難となった消毒液や消石灰、水や簡易トイレを、それぞれの住む北海道や東北、関西、都内などから送りました。それからずっと「今はどうしているんだろう」と気になっていて、いつか岡山へ・・・と思っていました。仕事で名古屋に前泊する日程に合わせて足を伸ばしました。

住まいに関わる仕事をしている者としても、やはり被災者の方がどのような暮らしをされているのか知りたいとも思っていました。友人に岡山行きを告げると、一緒に車で回ってくれることになりました。

 支援を通してご縁をいただいた別の、被災者でもあり今も復興を担っている方が、段取りをしてくださり、総社市の木造仮設住宅や、日本で初めてのトレーラーハウスの仮設を視察できることになりました。一緒に回ってくださり、色々と被災当時の凄まじい模様も聞かせてくださいました。本当に間一髪の恐ろしさを当事者から聞いて、恐ろしさがこみ上げました。

 

私たちはまず、木造仮設の集会所から中に入りました。集会所は2つの仮設住宅(約70平米)を1つにしたものだそうです。間取りや設備は変わらないので、写真をたくさん撮らせていただきました。写真上はロフト部分を下から見たところです。木の香りがかすかにしました。床も壁も天井も杉の木です。スリッパをはかなくても、足が冷たいとは感じませんでした。キッチンやトイレ、さらにはお風呂まで木に包まれていました。

 

 板倉建築協会のリーフレットが、ありました。この板倉建築工法を取り入れて作られているそうです。「板倉は、日本古来の神社や穀物倉庫を造ってきた優れた木造建築技術です。板倉の家はそれを応用したものです。材料はスギを使います。」とても興味深いです。

詳しくは http://www.itakurakyokai.or.jp/itakura 

 

 でもなぜ、木造の仮説が東日本の震災で採用されたのでしょうか。ネットで調べて見ました。あまりに沢山の仮説が必要で、プレハブだけでは足りないことが判明。その時にこういう工法があるよとの提言を受け、踏み切ったようです。木造だからひと月ほど工期が多くかかる。費用も高くなる。でも、地元で材料が調達できることと、地元の職人さんたちの雇用を創出できるなどのメリットも。何より、住み心地が良いので、喜ばれ、評価されたと色々なネットで書かれていました。

 写真上は、建設に携わった職人さんたちの寄せ書きだそうです。先に載せた2枚目写真の看板の裏面です。全国からボランティアの大工さんが駆けつけてくださったそうです。福島から、木材はバラバラにされてトラックで運ばれたそうです、福島で建設に当たった職人さんが解体にも協力し、さらに岡山に来てご指導してくださったそうです。日本の伝統の技が、受け継がれて人々の役に立っているなんて、本当に素晴らしいですよね。

 インテリア業界の方々から送られたカーテンも吊られていました。照明はやはりシーリングでした。エアコンもついています。

集合住宅のあと、一件だけ、実際に住まわれている方のところにお邪魔させていただけました。 

おばあちゃんが、おこたでテレビを見ていました。娘さん二人とお暮らしで、娘さんたちはお仕事に出かけているとのこと。 家を建て替えることを目標に頑張っているそうです。

 

おばあちゃんは「カーテンもね、ありがたいです。障子をね、破らないように気をつけてるんですよ。玄関のドアに網戸がついてるのが(写真下)、とてもいいですよ。」と、沢山お話ししてくださいました。

夜はよく眠れますか?と伺うと、「はい、よく眠れます。時々、木がピキーって、音を立てるから柱が割れないか心配になるんです。こことかな。」と梁に入った割れを指しておっしゃるので、「全然、大丈夫ですよ。絶対壊れたりしないから安心してください!」と、ご説明して安心していただきました。

 

 

 色々な困難はきっとあることと思います。いくら木の仮設であっても日々の生活の中に不都合があるでしょうし、将来の自宅の建て替えについても・・・。

地元の支援者が口を揃えておっしゃっているのは、「被災者の心のケア」の重要性でした。ただ、この木の仮設には、木の柔らかさと、一生懸命作ってくれた方々の気持ちがこもっています。そういうのって必ず住む人にじわじわと伝わっていると思うのです。「東北の人も、この家で頑張ったんだろうなぁ」という思いも、支えになっているように感じます。

頻発する災害は、自然環境を破壊したからだという人も多くいます。私もそう思っています。スクラップ&ビルドの仮設はそれ自体が自然に負荷をかけることになります。少し建設に時間がかかっても、再利用できて、さすがにもう無理となっていつか廃棄する時にも環境への負荷が少ない木造仮設にはこれからの一般住宅の建設にも多くのヒントがあるように思います。

 

インテリアの基本は、「体健やかに、心おだやかに過ごせる空間」だと、再認識させていただきました。これから先、インテリアが被災者のお役に立てることは何だろう?少し考えて見たいと思います。

岡山のご協力くださった多くの方々に感謝申し上げます。そして復興を心より祈っております。

 

☆安心できる住環境へ整えたい。自然に負荷の少ない内装やインテリア商材を選びたいという方は、ぜひご相談ください。自然に負荷をかけないものは、人の体にも優しいものです。例えば、自然素材のリネンのカーテン・・・伸びたり縮んだりするのは、湿気を吸ったりはいたり、呼吸しているからです。全く伸び縮みしない=良いカーテンという価値観も、違う角度から見つめ直す時期かもしれないですね。

 

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HARU Interior Directions,Inc.

 ツジ チハル

 

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